小児の虫歯予防処置

フッ素塗布

生えたての歯というのは、生えてから何年もたった大人の歯に比べてとても虫歯になりやすいです。その理由は歯の表面のエナメル質が作られたばかりの時はまだ未熟でこれからフッ化物を取り込んで硬くなっていきます。それを助けるのが定期的な歯科でのフッ素塗布です。皆さんも子供のころを思い出すとご経験ありませんか?高校生くらいまでは磨いているつもりでもあちこち虫歯になってしまうというご経験を。実際、我々歯科医師も子供の歯と大人の歯を削ってみて分かるのですが、硬さが全然違います。高校生くらいまではフッ素を定期的に塗布された方がよいと思います。 

シーラント 

奥歯というのは溝があり、溝が浅い子から深い子までいろいろいます。また奥歯まで歯ブラシが届きにくく溝の浅い深いに関係なく歯垢が溜まりやすい場所でもあります。そこで奥歯は溝からの虫歯が多発します。下の写真が奥歯の溝の虫歯の一例です。 

裂溝齲蝕

そこで下の写真の様に溝から虫歯にならないようにあらかじめ虫歯じゃないけれど溝を樹脂で埋めてしまうのです。これは溝を掃除して埋めるだけで歯は一切削りません。保険も効きます。一本2割負担で300円くらい、3割負担で500円くらいです。高校生いっぱいくらいまではこの処置は非常に有効な処置であると思います。 

シーラント

上の写真の様に白いセメントのようなもので奥歯の溝が埋まっているのをお分かりいただけるでしょうか?これだと溝から虫歯になりません。これをシーラントと言います。大人の歯でも子供の歯でも行うことができます。