最近は景気も悪く歯科にかかりたくても、どの位保険治療代がかかるのか不安な方もいるでしょう。その方の為に代表的な治療の大体の目安を述べていきましょう。あと、少しずつ治療しても、一気にたくさん治療してもトータルの額は変わりません。ただ一気にたくさん治療すると基本的に早く終了できますが、(ただし、早く終了したくても、抜いたところの傷の治りや保険の規則等で一定期間待たないといけない場合もあります。)1回毎の治療費は高くなり、毎回長い時間ずっと口を開けてないといけないので口が疲れます。通常は大体1回の治療は30分から1時間が多いでしょう。早く治したい方はその旨を言っていただければよろしいかと思います。保険治療の患者様(被保険者)の負担額は人により違いがあり、1割負担、2割負担、3割負担の3つの負担率があります。患者様の割合では3割負担の方が一番多いでしょう。保険治療は様々な規定、順序があり、簡単にすべてを説明するには無理がありますので代表的な治療についてご説明致しましょう。以下3割負担の値段で書いていきますが、2割負担なら3分の2、1割負担なら3分の1くらいと思ってください。それから歯の名前の知識を下の図を参考に少し頭の中に入れてください、以下の説明の中で出てくる場合があります。以下初診でご来院されたものとしていくつかの治療パターンを計算してみます。治療の組み合わせのバリエーションは多すぎてきりがないので、1つ1つ単独で処置した場合の3割負担の値段を以下書いていきましょう。金額はあくまでおおよその目安ですよ。
少しずつまだ足りない処置の料金を増やしていこうかなと思ってます。とりあえずこれで公開です。
取れた写真のような銀歯をくっつけた場合
初診で取れた銀歯を上のようにくっつけた場合は3割負担で870円くらいです。
歯のそうじのみ場合
通常普通にある程度の本数の歯のある方は保険の決まりで上下2回に分けて歯の掃除をしないといけません。例えば初診時は下の歯、2回目は上の歯とかっていう風にです。初診時には目で見るだけでは限界もあり基本的に異常がないか大きいレントゲンや小さいレントゲンを撮ったりして確認します。それから掃除に入ります。ちなみに大きいレントゲン1枚をとって掃除に入った場合は初診時に3割負担の方で3千円くらい、2回目に700円くらいです。あわせて3700円くらいでしょう。歯の本数が少ない方は1回で全部掃除できたりしますので、これがまた保険の決まりの難しいところです。ただしその場合でも3700円は超えないです。もしレントゲン撮影なしで歯の掃除をするなら、2回合計で2500円くらいです。
前歯を1本抜いた場合
例えば上の写真のように前歯を1本抜くと痛み止め化膿止めも通常セットになるのでそれを入れて計算すると3割負担で1500円くらいです。歯が骨と癒着していたり、根の先が肥大していたりして、骨を削ったりして抜かないといけない場合等は難抜歯加算630円(3割負担)くらいが加算されます。
小臼歯または大臼歯を1本抜いた場合
例えば上の写真のように大臼歯を1本抜いた場合は痛み止め、化膿止めも合わせて3割負担で1900円くらいです。骨を削ったりして抜かないといけない場合等は難抜歯加算630円(3割負担)くらいが加算されます。
歯と歯の間の虫歯2本を白いプラスチックで詰めた場合
例えば前歯の歯と歯の間に下の写真のように黒くなった虫歯があった場合、通常は削って白いプラスチックの材料を詰めます。
上の写真のようにわからないように詰めます。治療は1回で終わりこれで3割負担と仮定すると2600円くらいです。同時にレントゲン撮影や歯の掃除をしたりするとその料金もプラスされますが、先にも述べましたが、組み合わせのバリエーションは多すぎてきりがないので、1つ1つ単独で処置した場合の例を書いていきましょう。2割負担ならその3分の2、1割負担なら3分の1くらいと思ってください。
臼歯の溝の虫歯を削って白いプラスチックで1本詰めた場合
下の写真のように臼歯の溝が虫歯になってます。
したの写真のようにきれいに詰めました。
治療は1回で終わり3割負担で1500円くらいです。
大臼歯に虫歯があり小さい銀歯を1つ入れた場合
こんな感じで大臼歯に小さいはめ込み型の銀歯を入れた場合は、1回目は型取り、2回目は銀歯を付けて3割負担で合計3300円くらいです。
小臼歯に虫歯があり小さい銀歯を1つ入れた場合
例えば下の写真のように虫歯があり、
下の写真のように小さいはめ込み型の銀歯を入れた場合は、1回目は型取り、2回目は銀歯を付けて合わせて3割負担で3100円くらいです。
前歯の神経の治療を1本した場合
1回目の料金は3割負担で1700円くらいです。そのあとはバイ菌を殺す薬を入れて蓋をする処置の回数や土台の種類とか詰め物で済むのかとか、被せものの種類で変わってきます。
大臼歯の神経の治療を1本した場合
1回目の料金は3割負担で2900円くらいです。そのあとはバイ菌を殺す薬を入れて蓋をする処置の回数や土台の種類とか詰め物で済むのかとか、被せものの種類で変わってきます。
大臼歯の銀歯の被せものをした場合
上の図のようにFMCと呼ばれる金属冠を入れた場合。1回目は歯を削って型取り、2回目は被せをくっつけます。合計で5100円くらいです。
小臼歯の銀歯の被せものをした場合
前から4番目と5番目の歯を小臼歯といいます。1回目は削って型取り、2回目は被せを入れて合わせて4800円くらいです。
前歯に被せものを入れた場合
前歯ですから被せものに銀歯を入れることができませんので表が白い被せものを入れる形になります。下のような形に歯を削り、
下の図のような被せを入れます。
ちなみに裏は保険では下のように金属になります。
1回目は削って型取り、2回目は被せを入れて合わせて8700円くらいです。前歯は保険点数が高いので奥歯の銀の被せより高くなります。
奥歯のブリッジの場合
第2小臼歯が抜けてない場合、両脇の歯を図のように山型に削って型を取り、
2回目に上の写真のようにブリッジが入ります。2回合計して13500円くらいかかります。
このようなブリッジで、手前が銀で見えやすいので困るという方には保険で一番手前の歯の外側だけ白にもできます。これは2016年4月からの保険改訂から保険適応可能になりました。但し、白の材料は保険の前歯と一緒のプラスチックです。半分より内側は金属です。2回合計で17500円くらいです。
前歯のブリッジの場合
下の図のように前歯がない場合はこのように両脇の前歯を削って表が白いブリッジを入れます。
下のようにきれいに入ります。
1回目の型取りと2回目のブリッジをくっつけるのを合わせて22800円くらいです。ただし保険のブリッジですので裏は下の写真のように金属になります。
下あごの横に埋まった親知らずを1本抜く場合
上のレントゲン写真のように横に埋まった下あごの親知らずを抜く場合は、根っこの形とか大きい神経や血管の通っている管との位置関係を把握しないといけないので少なくとも大きいレントゲンをとってから抜きます。痛み止め化膿止めも含んで3割負担で5600円くらいです。
下の写真のように歯がない場合、部分入れ歯を作った場合
3割負担として1回目の型取りで1800円くらい、2回目のかみ合わせ取りで300円くらい、3回目の試し入れで300円くらい、4回目の出来上がりで5900円くらいです。
上の写真のような部分入れ歯ができます。
口の中に入れるとこんな感じになります。
総入れ歯を上か下か1つ作った場合
3割負担として、1回目は型取りで1700円くらい、2回目はかみ合わせとりで1000円くらい、3回目は試し入れで710円くらい、4回目に出来上がりで8100円くらいです。しかし総入れ歯の方はご年配の方が多く1割負担の方が多いので上記の費用の3分の1くらいでしょう。
部分入れ歯は上記の総入れ歯の金額よりは高くなりません。入れ歯の歯の数とかバネの数とかの要素で値段が決まってきます。
はぎしり防止用マウスピースを作った場合
通常上の歯につけるものです。厚みは2mmくらいです。歯ぎしりは思うように止められないので、歯が擦り減らないようにとか、横方向の力が歯にかかると弱いので歯の持ちを良くするため等に作ります。初診で3割負担の場合は1回目の歯型取りと2回目のマウスピース装着を合わせて5950円くらいです。